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抗不安薬への「パキシル錠」追加併用により うつ病・うつ状態患者さんの身体的・精神的症状が改善し、QOLの向上に貢献 ―パキシル錠の新たな臨床試験結果より― |
2006-10-20 |
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グラクソ・スミスクライン株式会社(社長:マーク・デュノワイエ、本社:東京都渋谷区、以下GSK)は、2005年6月から2006年2月にかけて、ベンゾジアゼピン系抗不安薬(以下、抗不安薬)による治療を4週間以上継続しても、依然として症状を有するうつ病またはうつ状態の患者さん170名を対象に、抗うつ剤「パキシル錠」を1日1回20mgから追加服用した場合の有用性を検討する臨床試験を実施しました。
日本では、欧米諸国と比較して抗不安薬を継続して服用している患者さんが非常に多いなか、これらの患者さんにはうつ病やうつ状態が高頻度に隠れていることがすでに報告されています*1)。今回の臨床試験は、これらの背景をふまえ、一般診療医にて抗不安薬が長期(4週間以上)にわたって処方されている患者さんに「パキシル錠」を追加併用した場合の有用性を検討するために実施したものです。本試験の結果、以下の通り、「パキシル錠」の追加併用によって身体的および精神的な症状が改善し、患者さんのQOL(生活の質)向上につながることが示唆されました。
【試験結果のまとめ】
■抗不安薬を長期間(4週間以上)服用していても、うつ病・うつ状態の患者さんでは「疲れる」「肩・首が凝る」「眠れない」といった症状が高頻度にあることが明らかになりました。
――そこで、これらの患者さんが「パキシル錠」を追加併用したところ――
■「疲れる」「肩・首が凝る」「眠れない」といった症状が軽減されました。
■患者さんの心境や日常生活に明らかな変化があらわれました。
■患者さん・医師ともに症状の改善を認識することができました。
■抗不安薬の減量に成功したケースも確認されました。
本臨床試験結果について、東邦大学医学部心身医学講座 教授 坪井 康次先生は次のように述べています。
『患者さんがさまざまな身体症状や倦怠感、不眠を訴える場合、我が国では抗不安薬や睡眠薬が処方されることが多く、欧米諸国と比べるとその処方件数が非常に多いことが従来から指摘されています。一方で、抗不安薬を長期に服用している患者さんの中には高い頻度でうつが隠れていることが昨今の調査*1)で明らかになっています。
今回の臨床試験では、このような患者さんにパキシル錠を用いて治療することで、うつ状態の改善はもとより、そもそも患者さんが訴えていた倦怠感や不眠といった症状が改善し、ひいてはQOLが向上することが証明されました。これらのエビデンスは、患者さんにとって、また医師にとっても大変意義のあることであり、治療における大きな希望になると考えます。
一般診療医においては、患者さんの身体症状のみならず精神症状にも注意を払い、うつを見逃さないことが重要です。患者さんも、抗不安薬や睡眠薬を長期間にわたって服用している場合には、精神的な症状も含めて再度医師に相談することが大切です。』
―― 試験成績概要 ――
【主な結果】
■「疲れる」「肩・首が凝る」「眠れない」といったさまざまな“気になる症状”が軽減
抗不安薬を4週間以上服用しても十分に改善しない患者さんが“気になる症状”について調査したところ、疲労感、肩・首の凝り、不眠、頭痛・頭重感、食欲不振の順に多いことが明らかになりました。これらの症状について「かなり症状がある」または「症状がある」と回答した患者さんは、「パキシル錠」を追加で服用した8週後には疲労感(75.7%→24.5%)、肩・首の凝り(58.0%→20.1%)、不眠(52.1%→14.4%)などのように、全般的にかなり高い割合で改善が見られました(図1)。

【その他の結果】
■患者さんの心境や日常生活に明らかな変化
試験終了時に、「パキシル錠」服用前と比べて日常生活で変わった点について患者さん本人に記入してもらう「患者エピソード」調査を行ったところ、167名から回答が得られました。主な回答は次の通りです。(重複回答を含む)
「よく眠れるようになり、体調がよくなった」(82件)、「何かをやってみようと、前向きに考えられるようになった」(82件)、「楽しいことをやってみようと思うようになった」(74件)、「後悔することが少なくなった」(69件)、「笑っていることが多くなった」(68件)。
■患者さん、医師ともに症状の改善を認識
「パキシル錠」の服用8週時点において、医師による臨床評価であるハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)の合計点、および患者さんによる自己評価であるSRQ-Dの合計点は、いずれも有意に改善しました。また、精神的および身体的なQOLをはかるSF-8™*2)のスコアは、全項目で有意に改善し、国民標準値近くまで改善していることが確認されました(図2)。これらの結果より、「パキシル錠」の追加併用が、患者さんと医師の双方に効果が感じられる治療であること、そして患者さんのQOLを全体的に向上させる効果があることが確認されました。

*SF-8™ Health Survey (Standard, Japanese version) Copyright© 1999, 2000, 2003 by QualityMetric Incorporated and Shunichi Fukuhara. All right reserved. SF-8™はQualityMetricの商標である
■「パキシル錠」は抗不安薬との薬物相互作用リスクが少ない
「パキシル錠」追加併用による主な副作用は、傾眠(27.1%)、悪心(25.9%)、胃不快感(10.0%)、などでした。また、副作用の80.2%(170/212件)は軽度、19.8%(42/212件)は中等度で、重度な事象は認められませんでした。薬剤を併用する際には相互作用に注意が必要ですが、ベンゾジアゼピン系抗不安薬との併用によると考えられる新たな副作用の発現は認められませんでした。
■「パキシル錠」追加併用により、抗不安薬の減量が可能な場合も
「パキシル錠」併用後にうつ症状の改善が見られた症例(HAM-D合計点が7点以下)のうち、医師の判断と患者さんの希望で45名が抗不安薬の減量を試みました。その結果、44名(97.78%)で症状が悪化することなく抗不安薬を減量することができました。
「パキシル錠」はうつ病・うつ状態に加え、多くの不安障害の適応を有するSSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor:選択的セロトニン再取り込み阻害剤)で、世界100カ国以上で承認され、1億人以上の使用実績があります。また1日1回夕食後服用と簡便であり患者さんの服薬の負担を軽減します。日本においても2000年11月より「うつ病・うつ状態」及び「パニック障害」の適応症にて発売し、2006年1月には「強迫性障害」の効能・効果を取得しています。
生きる喜びを、もっと Do more, feel better, live longer
グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、人々が心身ともに健康でより充実して長生きできるよう、生活の質の向上に全力を尽くすことを企業使命としています。
参考資料:
『パキシル®錠のうつ病またはうつ状態の患者に対する臨床試験―ベンゾジアゼピン系抗不安薬への追加併用投与に関する検討―』
試験概要:
<対象と方法>
一般診療医を受診し、ベンゾジアゼピン系抗不安薬(クロチアゼパム、エチゾラム、フルタゾラム、アルプラゾラム、ロラゼパム、ブロマゼパム、クロルジアゼポキシド、オキサゾラム、メダゼパム、ジアゼパム、クロキサゾラム、フルジアゼパム、クロラゼプ酸カリウム、メキサゾラム、プラゼパム、ロフラゼプ酸エチル、フルトプラゼパム)を4週間以上継続的に投与されている患者のうち、DSM-IV分類でうつ病性障害と診断され、現在うつ病またはうつ状態を有する患者。
HAM-D(ハミルトンうつ病評価尺度)の項目No.1〜17の合計点が14点以上で、18歳以上65歳未満の外来患者を対象とした。試験方法はopen-labelの多施設共同試験。
パキシルの投与量は、承認された用法および用量に従い1日1回夕食後、パロキセチンとして20〜40mgを経口投与することとした。投与は1回20mgより開始し、原則として1週ごとに10mgずつ増量、1日40mgを超えない範囲で適宜増減した。
<観察期間>
パキシル錠投与開始から8週間。
<解析対象>- 安全性解析対象症例数: 同意取得症例(総症例)170例
- 有効性解析対象症例数(主要解析集団FAS: full set analysis): 169例(パキシル錠投与後の有効性評価が全く実施されていない1症例を除く)
- 有効性解析対象症例数(副次的解析集団PPS: per protocol set): 133例(FAS169例のうち、試験実施計画書に違反し、薬効を評価する上で対象とすべきではないと判断された36例を除く)
<有効性の評価>
試験担当医師が面接によりHAM-D, CGIについて評価し、SRQ-D、SF-8については被験者に自己記入式の調査票を手渡し記入してもらった。
その他の評価方法として、試験担当医師が面接により“うつ症状の主訴”について調査した。この調査項目には日常診療において一般診療医が遭遇すると思われる患者の愁訴19項目を選定した。また、“患者エピソード”については試験終了時に治療前と比べて日々の生活で変わった点について、被験者本人に調査票を記入してもらった。
- HAM-D (ハミルトンうつ病評価尺度): うつ病に対する薬剤の治療効果を判定する際に客観的指標として使用される、国際的に認められた評価尺度。
- CGI (clinical global impression): 臨床全般印象尺度。
- SRQ-D (self-rating questionnaire for depression): 東邦大学によって開発された簡便な仮面うつ病の自己評価尺度。うつ病のスクリーニングに有用とされる。
- SF-8 (MOS 8-item short-form health survey): Wareらによって開発され、福原らによって日本語版が作成された8つの下位尺度からなる包括的なQOL評価尺度。
注釈:
*1)抗不安薬服用患者の実態調査に関する参考文献:- 坪井康次. 不定愁訴に潜む「うつ」への対応:ベンゾジアゼピン系抗不安薬服用者の実態調査より. PTM最新の疾患別治療マニュアル. 日本メディス株式会社; 2005
- 坪井康次. 不眠に潜む「うつ」への対応. PTM最新の疾患別治療マニュアル. 日本メディス株式会社; 2006
*2) SF-8™ - Health Survey (Standard, Japanese version) Copyright© 1999, 2000, 2003 by QualityMetric Incorporated and Shunichi Fukuhara. All right reserved. SF-8™はQualityMetricの商標である
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